日進月歩

文章を書く練習

ピカレスク◆セブン 雑感

 

少年社中さんの作品をそんなにたくさん見てきた訳ではないけれど、まさに少年社中さんらしい作品だなあと思いました。20周年おめでとうございます!

公演からもう二週間経っていた…。遅筆すぎて最初と最後に書いた辺りで言ってること違う気がするけどまあいいや。

 

 ○極悪人、とは

個人の好みなんだけど、極悪人というならもっとドス黒くてもよかった気がする。なんだかんだ良い人だなあ、となることが多かった(じゃあ良い人の定義とは、となるわけだけど)。計算していたのかわからないけど結局みんな好きになっていた。この、結局みんな好きになってしまうところが良くも悪くも自分の中の少年社中感かな。

東映プロジェクトだし、劇団20周年作品第一弾だし、後味悪いものにはしないだろうと言われたら見解の相違でそこまでなんだけど、登場人物全員極悪人!とか言われてあのビジュアルを見たらもう、血で血を洗う、血も涙もない(矛盾)、争いが争いを生み、ほぼみんな死ぬ、みたいな救いのない物語を想像してしまっていたので、ラストシーン見て「私もがんばる〜〜〜!涙」となって、あとでアレ?となった。こんな予定じゃなかった。まあお祭りですし…。

善と悪が紙一重のものであるとか、それぞれの善悪の形とか、そういう視点で見ると面白いなと思ったので、この辺はあとで書きます。

 

○ジャックザリッパーの描き方

はてなブログでもこの部分のことを書いてる方が多かった気がする。最初は見方が悪いのかなと思っていろいろ考えていたけど、ほんと三回目辺りから目の焦点が合わなくなっていった。そこからは虚無。自分が人殺しであるという事実や、女として生きたいという気持ちごと受け入れてくれたからマクベスを好きになってしまった、というのはまあわからなくはない。娘が人殺しだと知った親によって地下牢に幽閉されて、手を洗い続けたという台詞から、そのままの自分を肯定してくれる存在が欲しかったのかなというのは想像できるけれど、結局女として見られたかったのかどうかはわからない。し、自分を侮辱して乱暴してきた初対面の男にそれやられて好きになれるのか、という。

逆に偏見入ってる気もするけど、男の想像する女っぽかったな〜というか。

 

○結局、マクベスのジャックへの想いとは

上記のこと考えてたらマクベスって結局ジャックのことどう思っていたんだ???という迷路に。おそらく妻を投影して見ているのかな。犯行後に手を洗い続けたところなんかはマクベスの妻のエピソードとして有名だし。マクベスはジャックに、「お前は美しい」「愛してくれ」「愛するな」とは言うけれど、自分がどう思っているかは言ってないよなあとふと思ったら、そこからわからなくなっていった。ジャックに向かって言う「お前の孤独は俺が埋めてやる、今度こそ」や、イエミツに叫ぶ「俺は女ひとり幸せにできなかった」という言葉はジャックに対してではなくて奥さんなのだろうか…。だとしたら切ないな。

 

○群唱が好き

出演者が集合して物語の軸となる言葉を発するときのパワーがすごい。あそこで一旦クライマックスだと思っているし、あの群唱でひとつの作品にしても通うんじゃないかと思うくらい好き。

前作の群唱もすごく好きだったな〜と思ってふと気付いたけど、推しさん前作と立ち位置同じですね。だから同じ位置のチケットばかりくるのかな???(違います)

 

○善と悪の境目、という視点で見ると面白かった

ちらっと前述したところでもありますが、全員極悪人!というのではなく善悪が紙一重であるとか、ある人にとっては善人でも別の人には悪人である、みたいな流れで考えると面白く見ることができたな〜というところです。

愛する妻のために悪になろうとしたマクベスと、守りたい人たちのために悪になることを選んだイエミツ。主のために自らの手を汚すハンゾウや、蘇るのは悪人ばかりと知りながらも笛を吹き続けるピピ。誰もがただの悪ではなく、自らの守りたいものや信念のために黒く染まっていく。その背景が全員とはいかなくとも垣間見えるものだったからこそ、悪人と言われる彼らに対しても自然に共感したり、幸せになってほしいと思えたりするのかなと考えたりもします。

 

○オリジナルも他作品から来た人も、キャラクターが良い

もうみんな好きなので全員分書きます。長い。パンフレット順。

【魔女① / 愛新覚羅ヌルハチ

井俣さんのパワーが凄まじい。魔女なのはほぼ序盤で、あとはだいたいヌルハチなのですが、まずしゃべり方のインパクトが強い。過去作品のキャラクターとのそういう会話を全部引き受けていて、本筋とは離れた部分と本筋をうまくつなぎ合わせる重要な役割でした。ほかの過去作品も拝見していればもっとセリフの深い意味も感じられそうだった。毛利さんの、今までの作品への愛を体現したのがヌルハチだったのかな。

【魔女③ / マクベスの妻】

魔女③「わたし薬作るの得意σ('ω')」②「作りに行こうっ!」と魔女②「巴御前が巴投げ…!」③「っておーい!Σ(>∀<*)」②「!!!(戻ってくるよう必死に手招き)」の下りがかわいい。モマではユーリのお母さんとレイさんとしてぶつかり合うこともあった2人が、今作では共に魔女として行動するのが不思議な感覚だった。魔女のときは基本的には明るい雰囲気のことが多いんだけど、マクベスの妻としての瞬間は妃になるということへの欲望が全身からあふれていて背筋が凍るような思いをした。

【そうりだいじん】

おすすめ(?)。しゃべり方も仕草もまさに政治家のテンプレ!という感じで、登場シーンも3回目くらいになると出てくるだけで客席に笑いが生まれるレベルになっていた。コンバットサンボと銃のくだりは笑った。そうりがよみがえる前に戦争が起こったということから、戦争によって亡くなってしまったのかだろうか。ハンゾウを撃ったのにイエヤスを庇うところの立ち位置が謎。

【ファントム】

殺されすぎていて不憫であった。イエミツを守ろうとしたのに逆に傷つけてしまって自暴自棄になっていくところが印象深かった。ファントムという名前は知っているけれどどういう背景があるのかよくわかっていなかったのでもったいなかった…。パラノイアサーカスも拝見していないので、見ればヌルハチとの会話含めてまた違った発見ができるのかな。メイクがカゴツルベになっていたのは全く気付かなくて終演後のツイートを拝見してびっくりした!

【ピピ】

陽気で明るいけれど実は一番闇が深いのでは…?黒タイツの真似をして転がろうとするところはめっちゃかわいい。マクベスに教える「良いこと」って、全然良いことじゃなくて、それが事実なら、自らの手を汚し妻を狂わせ死に至らしめる必要などなかった!とマクベスが悔やんでもおかしくないであろうところを「殺しても殺さなくても結果は同じ」と告げてにこにこと笑うピピは、人間を何度も蘇らせてきたことで殺すことを手段のひとつでしかないと思うようになってしまったのだろうか。

【トクガワヒデタダ】

コメディ要素も多くて特に黒タイツとの絡みが好きだった。あと白々しさしかない犬の真似。でもそのせいか最後にわざとイエミツに斬られるシーンで笑いが起こってしまう回が何度かあったのがもったいなかったな…。自らの命を犠牲にしてまでイエミツを鼓舞し、日ノ本の平和を託した姿は、自らを平凡だと言い続けた姿とは全く違う、覚悟を決めた徳川の二代目だったと思う。OPチェイス(って言うって初めて知った)でのマクベスとの出会い、一旦構えるけどぴゃっと逃げていくところだっけ?

【黒い全身タイツの男】

完全にショ○カー。首領もなんだけど、悪人というよりは悪への憧れで動いていたのかな…黒タイツ自身はどうなりたいとかあまりなさそうで、首領の部下という立ち位置であることに意義を感じているようにも見えた。首領を自らの手で殺してしまったのは、自分の思い描く未来じゃなくなるのをどうにかしようとした結果なのかな。言葉にするの難しいけど。

常にマスクをつけているので、本編のワンシーンとカテコでいつも唐橋さんがマスクを外そうとしていたのが癒やしでした。千穐楽カテコで遂に外れて、周り数人だけげらげらしてたの平和だった。

春日局

 徳川家そのものへの執着というのか、あんなにいちゃいちゃしていたイエヤスを、自分の息子に殺すよう迫る姿は怖かった…。春日局の最期、マクベスに刺されたときに自ら剣を深く刺してイエミツを逃したのは、日ノ本の将軍の母としてなのか、イエミツの母としてなのか、わからないけれど彼女の守りたいものへの意志の強さがあのシーンに詰まっていたと思う。

【リチャード三世】

ずる賢くて、王位への執着心が強くて、誰を裏切ってでも王の座が欲しいと口にするところが苦手だった。でもフック船長との会話を聞いていたら、好きとまでは思わずともかわいそうというか、誰のことも信じられないからそういう振る舞いをしてしまうのだろうか、と寂しい気持ちになった。終盤でピーターパンとフック船長に「裏切らない保証はしないが、お前らと一緒にいてやる」と言うシーンがあって、いつか彼にも一緒にいたいと思う人や信じられる存在ができたらいいなあと思った。しかしところでやっぱりあの歩き方は体が痛くなるらしい。

巴御前

強いし好戦的なのにちょっとメンヘラなところがかわいいよ巴御前。イエヤスにぽいっとされ、マクベスとジャックによって二度も殺されてしまう不憫な役どころ。薙刀?と捌きがかっこよかったのでもっと殺陣で周囲をばったばたと倒すようなところを見たかった…!

ハンゾウ

徳川家に忠誠心を誓った隠密。数々の裏切りが巻き起こる中で徹底的にイエヤスを守り、イエヤス亡きあとはイエミツを主として戦う、今作には珍しい忠誠心の塊。イエミツがイエヤスと戦うとき、イエヤスがハンゾウに「手を出すな」と言うので、イエヤスが斬られそうになっても決して手を出さない。でもどうしても耐えられずに背を向けてしまうその瞬間に胸が痛くなりました。ハンゾウは強いから容易くイエヤスを守ることができるけど、それはイエヤスの意志に反することだから、「イエヤスを守ること」と「イエヤスの命令と尊厳を守ること」の選択に苦しんでいたのだろうか。主のためなら主の息子であろうとも躊躇わず斬る。その行動は悪だけど、その覚悟は悪なのか、難しいなと感じたところ。最終決戦でマクベスに斬られて苦しみながらもイエミツに向かって必死に手を伸ばす姿からも、最後に生き残った極悪人たちがイエミツに背を向けて立ち去ろうとする中で一人だけイエミツの側に控える姿からも、イエミツのために生きるという想いが伝わってきて、こんなにも誰かのために生きるハンゾウが極悪人であるというのは、なんとも切ない話だよなあ…と思う。

ぬらりひょん

そもそも妖怪が好きなのですごく楽しみにしてた!フランクで人間に興味がありそうなところが妖怪大戦争忌野清志郎さん演じるぬらりひょんに近いかなと思った。ゲゲゲの鬼太郎での緒形拳さん演じるぬらりひょんみたいに積年の思いがありそうなのも好きだけど、人間の欲望を眺めて寄り添うという部分を重視したと考えるとちょうどいいバランスだったのかな。ネバーランドを消すときが、モマのときのおじさんみたいに壮大なジェスチャーだったのでいつも楽しみにしていた。

マクベス

一度目の死では「これでやっと楽になれる」の思ったマクベスが、イエミツとの闘いで「こいつと一緒に生きたかった」と言って死ぬ。妻を死なせてしまった罪悪感でいっぱいで、自分が生きていることに対して絶望感のようなものを抱いていたマクベスが、イエミツと剣や言葉を交わす中で、自分の悪を受け入れて少しは自分のことを大事に思えたのかなと感じました。OPチェイスで二人が一瞬だけ目を合わせて頷きあうところが好きだったので、いつかあの二人が共に生きられるような、そんな世界になればいいなと思うばかりです。フック船長との「カブトオォムシッッッ!!!!」は何回見ても笑ってしまった。1回なかなかの絶景ポジションで見られたので満足。各地の千穐楽で鈴木さん宮崎さんからも一言があったのだけど、大阪で「息が続く限り『ありがとう』を言います!」と仰っていて、言葉を尽くすと終わらないから息を尽くすところがとても鈴木さんらしくて素敵だった。

【トクガワイエミツ】

鈴木さんのマクベスが毎回大きくうねりながら変化していったと表現するならば、宮崎さんのイエミツはゆっくり、でも真っ直ぐ大木のように大きくなっていくように感じた。演技を大きく変えることはなかったように思うけれど、ステージから伝わる熱量が日々増していって、見るほどに刺さるイエミツでした。マクベスに劇中で二度「そんな奴に王になる資格などない」と言われるイエミツ。一度目は何も言い返すことができず、二度目は「そんな男にしかなれない王がある」と告げるのですが、自分の弱い部分も受け入れてそれでも戦うと覚悟を見せた、最高に泥臭くて最高にかっこいいシーンで大好きでした。毎回変わる「今までにした悪いことシリーズ」が微笑ましかった。子どものイタズラにしてはスケールが微妙に大きくて、将軍の子ども感があった。笑

【ピーターパン】

めっっっっちゃかわいい!!!!!!!!登場一発目から最後までかわいい。かわいさとネバーランドから繋がるエモさがぎゅっと詰まっていた。箇条書き。

・足をだらんと伸ばして座って、リチャード三世が悪そうなやつらを数えだすところでキャハハ〜と笑うものの自分も数に入れられてムムっとなるところがかわいい

・「『おう(王)』ってなーに?」めっちゃ平仮名喋り

・イエミツがマクベスに皮肉(「おめでたいやつだな」)を言われたときにイエミツと一緒に嬉しそうな顔をしたり、春日局がイエミツの出生の秘密を打ち明けるときにヌルハチとフック船長はマジで開いた口が塞がらないのに、なんの話してるんだろ…というぽかん顔をしているのが子どもらしくて好き。でも春日局がヒデタダの子の首を絞めたと言ったときにようやく理解して、階段1段落ちて尻もちついてびっくりしていた。お尻を大事にしてね…と思っていたら地方では落ちなくなっていた。痛いもんね。お尻は大事(?)

・イエヤスと対峙したときのぷかぷか浮いているテイ。最初は上下運動のみだった(と思う)のに、徐々にお尻振ったり浮いてそうな擬音語を呟いたりしていた。

・動きが激しすぎるからか、ピーターパンのものらしき緑の繊維が視界をひらひらすることが3回ほど。たくさん飛んでるからね…。

・\ピーーターーパーーーーーン!!!!!/

ヌルハチとの会話がエモすぎる。1回DVDを見ただけなのにこんなにグッときてしまうから、本人たちや当時も見ていた人にとっては更に思い出深いものなんだろうなと思う。最終決戦でマクベスの手によってフック船長と相打ちになってしまうところがもう無理だった…今度こそフック船長の手で斬り落とされた左手が、また永遠の物語を繋いでいくんだろうな。

・リチャード三世に「黙ってそこに座ってろ」的なことを言われたとき、東京ではウン!てしてお口チャックしたりチャックしたお口をぷくーっとしていたお利口さん。地方では直前に遭遇した犬(の真似をするヒデタダ)に喜んで、わんわんわおーんのまねっこ。いずれもはちゃめちゃにかわいい。

・斬られたときにウッてなるんじゃなくてギャアギャアする。最終決戦で皆が力尽きて行く中でもジタバタ痛がるところの子供らしさが凄い。

そんな椎名さんは驚異の31歳。鈴木さんがラインライブで「ずっと鯛造さんと共演したくて〜」と仰ったときに(さん付け…?椎名さんて芸歴超長いとかなのかな…?)としか思わなかったくらいには若い。実際長いけど、普通に鈴木さんより年上だと知って!!!?!?!となった。あと「十年先までのビジョンあるから」と仰ったのかっこよすぎて頭打った。

【ジャックザリッパー】

キャラクターとしてのジャックは前述の通り、理解出来ない部分が多かったのだけど、キレのありすぎるアクションとダンスがあまりにもかっこよくて、もうどうでもいいかなって…。半年くらい前におきゃんなお嬢さん役の佃井さんを拝見していたのですが、今回のジャックは鎧武の湊ちゃんを思い出して変わらぬイケメン度合いに打ち震えた。ちなみにSPカテコで佃井さんが名乗るたびに細貝さんの「Jack the Ripper(めちゃくちゃ発音が良い)」を思い出していた。

【魔女② / マクダフ】

序盤でマクベスとマクダフの殺陣があるので古の特オタは死にました。むしろクライマックスが早すぎて自分が死んだことにも気付かなかった。マクベスの妻の話をするシーンで、マクベスから溢れる感情をひとつも零さないと言わんばかりにただただマクベスと対峙する姿が恐ろしくも美しかった。

【悪の秘密結社の大首領】

悪人であるというよりは悪であることに憧れを抱いていたという印象。人情に厚いし心は宇宙よりも広いので悪人感は薄い。悪の美学って正義より曖昧なものだと思うから、黒タイツと目指すところが違ってしまったのはすごく切ないところだった。黒タイツとヒデタダとピピが「イーッ!( ˙罒˙ )/」してるときに満足げな表情だったのとギャバンのフレーズが好きだった。

【フック船長】

東京公演のときの印象は「ピーターパンと戦い続けることだけを望む面倒みの良いおじさん」だったんだけど、今作の小ネタの元がいくつか入っているということで以前の社中さん作品『ネバーランド』を購入して見てみたらドツボにはまった。今作のフック船長の台詞で、手を斬り落とされたピーターパンに対して「大丈夫だ、私にも経験がある。ていうかそれ、本来は私の役目だったんだけどね」と言ったり、手が治ったあとは「お前にはちょーっと早すぎたってことだな」と言っていて、ピーターパンは「訳わかんないよ!」「なんのこと?」と答えるのだけど、その意味するところがネバーランドを見ることでわかりました。ピーターパンを守ることはネバーランドを守ることであり、永遠の物語を紡ぎ続けることであり延いては自分自身を守ることであるとわかると、フック船長の行動ひとつ台詞ひとつに重みを感じる。

個人的に「おそらくイエヤスがあそこにいるのだろう」の言い方がかわいくて大好き。両手でリズム取って喋るフック船長。あそこは非常に唐橋さんみがある。

あと色々あってヌルハチの手が上から落ちてくるときに、毎回違うところに転がるからピーターパンが自分で拾うかフック船長が投げ渡すかなんだけど、その阿吽の呼吸感が良かった。イレギュラーそうなところに落ちるとだいたいフック船長が拾うんだけど、最終日は客席付近まで転がったのと(恐らく)舞台袖に転がったダブルイレギュラー回で、フック船長大活躍でした。かっこいい…。

【豊臣ヒデヨシ】

ビジュアルがオチ。イエヤスの手下として蘇ったけど、ノブナガと再開して瞬速で寝返るのが潔かった。誰かを助けてとか戦った末とかじゃなくとばっちりで斬られておしまいだったのはちょっともったいなかったかな…戦闘要員じゃなかったからなのかもしれないけど。

【織田ノブナガ】

初見ではないんだけど、細貝さんのことは干支を言えないホスピタリティの塊なお兄ちゃんだと思っていたから度肝を抜かれた。声の厚み。

天下泰平のために世を統べる、平和のために自らを悪に置く。自己犠牲とまでは言わずとも、目的のために自らの命をかける姿に、たくさんの人が憧れたのだろうなと自然と感じられるノブナガだったなと思いました。そりゃあヒデヨシもウキウキ着いていくし大首領も惚れちゃうよ。

【徳川イエヤス】

シリアスさとおちゃらけのバランスが絶妙だった。織田豊臣から天下を奪い、蘇ってすぐに息子を斬り、日ノ本を焼き払うという極悪人ぶりなので、細々と笑いを挟みすぎるくらいがちょうどよかったのかもしれない。立派な天下人かどうかの下りはちょっと長かったかな…と思うけど。イエミツに渡す形見がチャンピオンベルトにしか見えなかったんだけど、あそこは笑いどころで合っていたのだろうか。そうりと一緒にそうりの時代に行ったあとのイエヤスを見てみたいなあ。大高さんも仰っていたけど、スピンオフやってほしい!笑

 

○推しが最高

本当に最高。改めてびっくりした。

今までの観劇で一番回数を見たのが今作で、ぶっちゃけこんなに見たら手紙に書くことなくなっちゃうのではと思っていたんだけど、全くそんなことなかった。言葉足らずできっと的外れな手紙ばかりで申し訳ないと思いつつ、たくさん貰っているうちの100分の1でも1000分の1でもいいから言葉にしたくて何度も書いてしまった。

マクベスと向き合うシーンについて「マクベスのために演技をしているから、お客さんに自分の顔が見えなくてもいいくらいの気持ちでやっていた」という主旨のことを仰っていて、そりゃまあファンなので顔は見たいけれど、あの熱量があったからこそ引き出されたマクベスも確かにあったと感じているので、それほどの強い想いで立った舞台を見届けられたことを嬉しく思います。

 

最後にどうでも飯田橋案件()なんだけど、大楽のあとに手紙とアンケート書いていたら「もうすぐ会場閉めます〜」って言われて急いで出ようとしたら、目の前で大扉閉められてしまって後ろにいた係員さんたちが「ああああ…………wwww」ってなっていたので、最後に笑いを提供できてよかったです(?)(早く帰りましょう)

 

 

次に推しさんの舞台が見られるのは3月!それまでお仕事がんばります。