日進月歩

文章を書く練習

キャガプシー ネズミのこと

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この数日後に2回目のキャガプシーを見てからずっと、ネズミのことを考えている。自分はネズミに対しての想いを発するときにいつも『好き』と言っていたけれど、違うなとも思ったので、まとまらなさそうだけど文字にしてみる。

 

ネズミは、自分が幸せになることを諦めながらもどこかでは諦めたくないと思い、しかしその思いと向き合うことから逃げていたのかな、と思った。

汚れたような茶色の服を身に纏い、「色なんてどうでもいいだろ」と言い、世界を「どんよりとしていて憂鬱になる」と表現しながらも、ネズミが色をつけたウナサレは様々な色を持っていた。ツミと出会ったときに「色なんて、なくてもいいだろ」と言い、「依頼主(ツミ)はどのみち色なんてわかりゃしない」とも言っていたネズミがしかしそうしていたのは、ツミの言う「色は心」を信じたいと思っていたからなのか。自分のためにとは色をつけられないけれど、最後に絵の具の缶に顔をくっつけていたように、いつも色を確かめながら、ウナサレやその他のキャガプシーたちに想いを託すように色を塗っていたのだろうか。ツミが「いっとう好き」と言った水色を最後、自らに塗り「世界は綺麗だ」と言ったのは、ウナサレと向き合ったことで自分の気持ちとようやく向き合うことができたから、自分のために行動してみようと、世界は綺麗だと信じてみようと思ったのか。

ネズミは、怒りを力にして、穢れをなくして世界を変えることで救われたいと思っていたけれど、ネズミの本当の部分であるウナサレは、愛を力にして、自らが変わることで世界を変えたいと言い、ツミやトラワレを確実に変えた。トラワレが、10年共に居たネズミとは最後に道を別れてしまうけれど、「ネズミの本当の部分」でもあるウナサレとは心を通わせることができたのは、希望もあるけれどとても切ないことだったなと思う。

 

考えれば考えるほどネズミに対する感情が何なのかわからなくなっていく、ということがわかった。また考えたら追記なり編集なりする、かも。