日進月歩

文章を書く練習

野良の方舟

人間たちから愛されなかった野良動物たちは、舟を造り、どこかへ行くことを決めた。方舟を造る中で動物たちは持ち主と記憶をなくした「影」に出逢い、クロと名付けて仲間となり、共に旅へ出る…、というお話。小学校で公演したものを大人向けに少し付け足して秘密基地で公演したものを観てきました。

特に信仰心があるわけではないのだけど、クロを連れて行こうとする神さまたちへ野良動物たちが言う「神さまなんて大嫌いだ」「クロは渡さない!」「神さまお願い 出て行ってよ」という叫びが印象的だった。何があったわけでもない、ただ友だちであるクロのことを愛して共にいたいと願う。その気持ちは神さまとか理屈とか、全部越えていく。一緒にいたい、ただそれだけなんだけど、愛されなかった哀しみを持つ野良動物たちだからこそ、仲間を全力で愛している姿が美しくて少し切なかった。

含みのある台詞があった野良犬のシューベルトも(あのくらい余白あるの好きだけどね)、最後には猫のペコと拳を合わせて仲間たちの輪に戻る。キャガプシーのときにツミの手を取れなかったネズミを演じたさひがしさんがシューベルトということもあって、勝手に繋げて感極まってしまった。

劇中で聞く「しょっぱいうみ」や「シンプル讃歌」は他で聞くときにも増して心に染みた。自由席なので3回で手前→中央→奥と座ったのだけど、見えなかった表情が見えたり聞こえなかった声が聞こえたりして毎回楽しかったし、特に最後は舟の中にいるような席だったのでクロの表情がよく見えて、舟を去るときの寂しいような、でも何も怖くないと言いたげな表情が切ないけれど大好きだった。終わったあとに野良動物たちがお見送りしてくれたのだけど、そのときの表情がみんな晴れやかで眩しくて、涙収まってから出ようとしたのにみんなの顔見たらまたぶわっと泣いてしまった。笑 でも野良たち\ベソよりよく泣くー!/って笑ってくれてほんとみんな好き(語彙力)

 

君といたいよ ずっといたいよ

理由はないさ 君といたいよ

 

『しょっぱいうみ』

 

キャンドルセレモニーのときには末原さんの一人語りでクロ視点の物語りも聞けて、ますます自分の中で野良の世界が宝物になった。みんなでキャンドル持ち寄ってお話聞くの、秘密基地とかキャンプとか、そういうわくわくが詰まった空間にいた頃を思い出した時間でした。また遊びに行きたいな。

 

のらーりくらりといつまでも のーーーーら!🐶😺🐤🐹