日進月歩

文章を書く練習

アリスインデッドリースクール 少年

追記

何気なくGoogleで作品名を検索したら意外と上の方にこのブログが出て来てひっくり返った。こんなブログ読まなくて良いのでYouTubeに上がっている冒頭12分の動画を見てDMMで配信を買って本編と特典映像を見てください。


https://youtu.be/pp3Pa-O3fCY

 

アリスインデッドリースクール 少年 (特典映像付き) https://www.dmm.com/digital/cinema/-/detail/=/cid=5675deadlyschool00001/?i3_ref=search&i3_ord=1

 

以上追記でした。

 

 

 

 

最高でした。

http://deadlyschoolboy.info/

 

本筋で言うと大阪デッドリーは一度見ているものの正直衝撃が大きすぎて細部に至る記憶の無い、大阪生まれ少年育ちデッドリーゾンビ1年生の感想文です。

 

初演からの10年、女性キャストだけで上演されてきたこの公演がついに男性キャストで上演される、とチラシで見たときには楽しみ8割不安2割くらいでした。同じ作品を女性版男性版でそれぞれ見られるという興味と、女性版として見たときに過不足なく成立していると感じたものが男性版になったときにも成立し得るのかという不安。キャス変して再演、というのは珍しくないけれど、男女が変更になるものはほぼ見たことがなかったし、そういうものを見て、それはそれで楽しめてもその意義を感じるまでには至らなかったことがあったので。でも結論から言うと不安は完全に杞憂でした。

女性版と男性版で全然違うところも同じところもあるけれど、全て正解だと思います。それぞれの屋上があって、それぞれの人生があって、皆に屋上に来る前の生活があって、屋上で同じ時間を過ごして、屋上を出て行く。その過ごしてきた時間が鮮やかに見えて、みんなが生きているんだ…と強く感じました。

 

と、まあ、全体の話とか世界線の話とかは先輩ゾンビにお任せして、ひとりひとりの話とかしようと思います。途中コンビの話とかめちゃくちゃし始めるかも。

 

【墨尾優 / 土井裕斗】

2年、漫才研究会

ユウ。ノブちゃんと居るときはそんなことないのに、1人になったときにする体育座りが細くて小さくて儚くて、それだけで涙が出るほどだった。ノブちゃんが居ないと何も出来ないし何も決められない、だけどノブちゃんが居れば無敵なユウ。最後にノブちゃんが言わんとすることを察したときの、今にも声を上げて泣き出しそうな表情が今も脳裏に焼き付いています。自由奔放で危なっかしいところもあって、だけど目を離せない魅力のあるユウでした。

ハルキくんとかミズキの台詞がうまく出てこなかったときにさらっとフォローしたのが土井さんで、垣間見える座長感が頼もしかった。個人的には「ヒグマの名産地♪」がイチオシです。

ノ☆ビューンと会長の関係は描き下ろし漫画を見てほしいし、ノ☆ビューンとセイジさんの関係はYouTubeのボイスドラマを聞いてほしい。

https://youtu.be/sX8oTCzmsoY

【百村信 / 斎藤直紀】

2年、漫才研究会

大阪楽園が真ん中でしっかり構えるノブちゃんなら、少年はユウが四方八方に投げたボールを全部回収するノブちゃんだったと思う。伝わる気がしないけどジュウオウジャーの風切大和くんみたいだなって思った。びっくりするくらい面倒見が良くて、しっかりしてそうなのにときどき無茶苦茶。ユウとノブを演じた土井さん斎藤さんはノ☆ビューンとボケツッコミが逆らしいのですが、信じ難いほどぴったりでした。日々のアドリブにもばっちりつっこむノブちゃんに信頼しかないです。ユウはノブちゃんがいないとだめだし、ノブちゃんにもユウがいないとだめなんだよ。

ヤバイTシャツ屋さんのMVに斎藤さんが出演しているのですが、ノブちゃんの結婚式に参列したくなります。

https://youtu.be/lVIHyj9qVy0

https://youtu.be/lqstEjPk15k

【堂本千十一 / 佐藤友咲】

2年、新聞部(平泉学園)

衝撃的だった。大阪で見たドウモトとは全然違って、だけど間違いなくドウモトだった。紅島先輩とミズキのシガーキスを見たときのリアクションとか完全にオタクで最高だったし、カテコ挨拶で知ったけど地声と声が全然違って驚いた。そして面白いシーンも多いけど、ミズキに喝を入れるシーンが本当に好き。自分も周りの人たちを失って、それでも生きていく意味を見つけて進むことへの覚悟を決めたドウモトだからこそ言える台詞だと思ったし、公演中盤からミズキの両頬に手を添えて台詞を言うようになって、ミズキと自分自身に言い聞かせるように叫ぶドウモトがものすごくかっこよかった。

あと終演後のハイタッチでもドウモトだったのめちゃくちゃかわいくて良かったです。

【氷鏡庵 / 笠原彰人】

3年、科学部

科学部の話をするときの生き生きとした顔が良い。科学と部員たちへの愛とか信頼とか誇りを感じた。その分だけ爆弾のくだりが辛いのだけど、1人この世界のループに気付いて立ち向かう姿が毅然としていて美しかった。でも柏村さんに支えられて崩れ落ちる姿は高校生のそれで、自分でも気付かないうちにどれだけの重荷を抱えているのか伝わってきた。一方で紅島先輩とのちょっとコメディ風な掛け合いもあって良かった。デッドリー見てからこっち、コンビニに寄るとミルクティーを手に取ってしまうのはデッドリーゾンビあるあるなんだと思います。

ダンスのキレというか所作が、魅せ方がわかってる人のそれだったので目を奪われがちだったのですが、本職だと知って超納得した。本職の動画とかないのかな…。あと声が良すぎてボイスドラマ最高なので聞いてほしい。1人で1分半越えの大作なのも納得。https://youtu.be/yuBZGPzghSo

【辻井水貴 / 江田亮太郎】

2年、帰宅部

女の子ミズキとはまた違うツンデレ。この物語の中で一番変化のある人だと思うのだけど、それが台詞だけじゃなく影芝居でもきちんと表現されているので、不自然さもなく心情の変化が感じられました。一匹狼っぽいけれど浮かないしなんだか気にかけてしまう、絶妙な愛らしさのあるミズキでした。ずる賢く生き抜くことに対して後ろめたさを感じるくらいなら死ぬべきだ、と強く言い切るミズキから、価値観が揺らぎ、後ろを振り返り、だけどドウモトの言葉で手を引かれながらもう一度踏ん張って走り出すミズキへの変化がとても繊細に伝わってきました。自分が投げた言葉や、春希くんや高森先輩から受け取った言葉たちの重みに動けなくなってしまうミズキは、きっとこれからもっと変わっていくしその近くにはドウモトや仲間たちがいる、そんな希望が見えるようでした。

ということで、どうか人類はミズキの超絶かわいいボイスドラマを聞いてください。https://youtu.be/gv4Co9S5Zt4

【青池和磨 / 小鳥遊潤一】

3年、生徒会会長

今回、焼却炉が具現化(?)していた。セイジが1mほどの距離で熱さのため近付けなくなるその焼却炉に会長は何の躊躇いもなく入っていって、そこで本当にもう会長が戻れないという絶望と、そこまで耐え続けたその強さが目に見えてしまって、とにかく苦しかった。大阪楽園では生徒会長推しだったので、かなり雰囲気の違う生徒会長に最初こそ戸惑ったのだけど、ユウを想い、学校を想い、最後までブレない生徒会長はどの世界でも間違いなく生徒会長だった。

小鳥遊さんの会長は日に日に立ち姿に貫禄が出てきて、永遠に見ていたかった。最後のアイドル姿は東山紀之及川光博か青池和磨か、というくらいかっこよかったです。股下30mあった。

【村崎静次 / 野二岡紀人】

2年、生徒会副会長

常に会長ありきのセイジくんでありながらセイジくんとしてのキャラクターも立っていて、会長への感情がよく見える分、会長を失ってからの喪失感が胸に刺さった。会長がどうあったとしても今この時間を共に居たいという思いと、会長に託されたもののために行動したいという思いの板挟みになってしまうセイジくんの葛藤が日増しに強く伝わってきました。あと、どうしても会長にインタビューしたいキリトくんとの攻防、めちゃくちゃ好きでした。

野二岡さんは公演のあと事務所を離れてしまったみたいだけど、また機会があったらお芝居拝見したいなあ。

高森朝雄 / 高杉昇馬】

3年、野球部

先輩としてキャプテンとしてしっかりしなくてはという思いとそれ故に起こった出来事との板挟みの中で必死に立ち上がろうとする高森先輩も、「俺も誰かを助けられればそれでいい」という言葉も、「紅島!野球やめんな!歯ぁくいしばれ!」と最後に置いていったものも、全部重たくてつらい。体育館の様子を伝えるとらちゃんの言葉や、不器用ながら真っ直ぐ思いを伝える薫くんの言葉で、少しは重荷を降ろすことができたのだろうか。「ありがとう、薫」と言ったときの高森先輩、どんな気持ちだったのだろう。

高杉さんのツイート味わい深くて好きです。これからもチクリちゃんの生活をチラ見せしてください。

【猪狩薫 / 柚希龍星】

2年、野球部

大切な先輩のためになんとかしたくてでもうまく近付けなくて、将来の希望に目を輝かせる後輩を羨ましく思って。でも自分が大事に思うもののために必死に真っ直ぐになれる薫くんはすごくかっこよかった。高森先輩と紅島先輩の隠してきた真実を知ってしまって、でもそのことについて心の整理もつかないままで、きっとこれからも薫くんは決着つけたり忘れたりなんてできないのだと思うと苦しい。受け取った重たいものを、ひとつも手放さず抱え込んでしまいそうな薫くんがもどかしい。そんな薫くんに更に願うのも酷かもしれないけれど、いつか薫くんが紅島先輩に「安心してください」と言ってくれる屋上を待っています。

柚希さんの公演後ツイートがことごとくデッドリーロスを加速させてきます。勘弁してほしい永遠にオフショ載せてくださいよろしくお願いします。あと歌が好きです。

【緑浜塔蘭 / 一瀬晴来】

1年、野球部

とらちゃんほんっっっとうにかわいい!癒やし!ぴりぴりしているときの薫くんも、とらちゃんが隣に座ると心なしか穏やかそうになるし、自分より大きいケイさんを宥めているのは頼もしさと和み。自分も怯えているのに隣のケイさんが怯えているのを見ると背中を擦ってあげているの本当に優しくてそれだけで泣けた。メイキングマッスル〜。あと野球部の履いていた靴のラインカラーが青赤緑だったのすごい好きだった。

「僕ももっと大きくなりたい!」とか「メジャーリーガーになりたい!」とか、将来の夢を叫ぶシーンで口火を切るのがとらちゃんで、積極性とか純真無垢さが伝わってきたし、紅島先輩に突っかかる薫くんを最後まで必死に引き止め抑えたり、高森先輩やケイにぴったりと寄り添う姿からは仲間への真っ直ぐな愛情を感じた。とらちゃんはこの舞台の中で、未来への希望を体現したような男の子だったと思う。人類はボイスドラマでとらちゃんのマイナスイオンを浴びてください。

https://youtu.be/eVfJQuISNNw

https://youtu.be/U7niCVjck-Q

【界原依鳴 / 二平壮悟】

3年、映画研究会

少し目を離したらふわりと消えてしまいそうな儚さのあるイナリ先輩だった。固形物は食べないしマラソンは走る前から貧血。

「見せる人が居なければ意味がない」何も残さないようにこの世から去っていった友人のことがあまりにも心を占めていて、周囲と壁をつくっていたイナリ先輩。ヒカミ先輩の「彼に意味がないと言ったのは君だ」という言葉で、自分を守るための言葉が誰かを傷付けていると気付いたイナリ先輩。ドウモトも言っていたしこの話の全体としても言えることだけど、生き残っている人のすべきことというか、遺されて辛くて前なんか向けなくてもそれでもどうにか歩いていかなくちゃいけないっていう哀しみとか、その覚悟を決めたときの強さとか、そういうのが顕著に泥臭くて美しかったのがイナリ先輩だなと思います。

脚本の浅草さんによると、イナリ先輩のテーマソングは椎名林檎さんの落日だそうです。エモの塊なのでぜひ聴いてください。

【橙沼霧人 / 龍人

2年、映画研究会

いつでも元気がよくて人懐っこくて積極的なキリトくん。ユウくんとは違う角度で、喋ると場の明度が上がるような子でした。みんな大好き『かっこつけて、落ちる!』高所恐怖症なのにそういうこと考えついちゃうところが好き。

「そうっスよ、イナリ先輩!なんでもやりましょう!」ここ、なんでかいつも泣いてしまっていた。今までのイナリ先輩のことはわからないしこれからあれ以上話してくれるかもわからないけど、それでもキリトくんはこれからもイナリ先輩の側にいて、どんな未来だって描いていけるんだよって伝えてるみたいで大好きな台詞でした。

龍人さん、ポンパが似合いすぎで天才だったしロールアップ三銃士もめちゃめちゃかわいかった。そしてOPダンスのキレが良いな〜と思って見ていたのだけど、どうやらエスクリマという競技?をしているらしく筋肉がバキバキでびっくりした。

イナリ先輩とキリトくんの映研コンビは、見た目や性格もだけど声のバランスもめちゃくちゃ良くて好きでした。明るく溌剌としつつ安定感のある声のキリトくんと落ち着いて細く低めな声のイナリ先輩。でも「キリト!撮ってるか!」でのイナリ先輩の鬼気迫る声とキリトくんの震えた「はい…!」の対比も印象深かった。そんな気怠げなイナリ先輩と、尻尾の見えるキリトくんのボイスドラマです。最高。https://youtu.be/BDjtvGPjXz4

【宮原踊 / 田代竜之介】

3年、陸上部マネージャー

最初の印象は菩薩のように穏やか、だった宮原先輩。だけどそれは深い挫折と向き合った人の強さと優しさなんだなと感じさせてくれた宮原先輩でした。「生きる意味なんて、健康で暇なときに考えれば良いんだよ」のくだり、同じ思いをしていたときに誰かから貰って持っていた言葉なのかな。

紅島先輩と宮原先輩のボイスドラマ、頭を抱えるほどの沼です。よろしくお願いします。(?)https://youtu.be/dQNRkjTAabA

【巣宮春希 / 武部尋斗】

1年、陸上部

正しいと思ったことのためには上級生にも物怖じせず発言できるハルキくん。でも真っ直ぐすぎてオブラートに包んで話すという発想に至らないところが1年生らしくもあった。初日から最終日で1番変わったように思ったのが武部さんでした。バナナのくだりで「宮原先輩に貰ったから大切なんです」という台詞が増えたり、ミズキに考えを伝えるときにずんずんと前に踏み出してから話すようになったり、ハルキくんの大切にしていることがより強く伝わってくるようでした。

これはハルキくんに限らずなんだけど、全8公演の中でそれぞれ少しずつお芝居に変化があって、でも全て「○○くんならそうするだろうな」というところで納得できて。役者さんそれぞれがキャラクターを愛して深く掘り下げて向き合っていたのだなと感じました。

背が伸びて嬉しそうなハルキくんも宮原先輩の笑顔を受け継ぐハルキくんもはちゃめちゃにかわいいです。https://youtu.be/beZOHnUR-Rw

【志倉夏樹 / 原田将司】

2年、漫画研究会

ゲロたんを操っているときのイキイキしたナツキ先輩めちゃめちゃ好きだった!モッデ~~ルッッ!ナツキ先輩とケイくんは、小さいお兄さんと大きな弟のようで何故かひと目で大好きになってしまったのですが、つまりその関係性ってSMAPの中居くんと慎吾ちゃんみたいだったんですよね…。弟が大好きでかわいくて誇らしくて仕方のないお兄ちゃんと、お兄ちゃんの愛情ですくすく育つ弟、まとめてかわいい。平和の象徴、漫画研究会。

土曜ソワレから髪型が微妙に変化したらしいんですけど、それが最高すぎた。ナツキ先輩の耳掛けヘアスタイルは最高。永遠に言います。

【黄市恵助 / 阿部光希】

1年、漫画研究会

いつもは自信なさそうにしているケイさんだけど、描いている漫画の話を始めたときのテンションのぶち上がりっぷりが小学生でかわいい。品川ドーン!!!六行会ホールがバーン!!!!紅島先輩の冴えてるツッコミも見られるので大好きなシーンでした。極限状態にあっても家に居る飼い犬のことが心配でたまらなくなってしまったり、りんごパンの美味しさに涙したり、そんな普通の価値観を持った等身大の男の子であるケイさんがいることで、あの屋上が本当に何でもない日常と地続きであることがより強調されて辛かった。ケイさんの漫画、見たかったなあ。

https://youtu.be/JImwj6yhrhA

【柏村香也 / 松川貴則】

自衛官

ガチの元自衛官ということで動きのキレが半端じゃない。敬礼の美しさと「俺はつえーぞ」の説得力よ。屋上に来てくれたときの安心感があるからこそ、銃を構えたときのショックが大きい。柏村さんが銃を構えたときの高森先輩ととらちゃんの姿が特に小さくて、苦しかった。まだ高校生なんだよ…。ヒカミ先輩との影芝居、これからの核が詰まっている感がすごくて気になって気になって仕方がない。松川さん御自身の考察もアツかった…公演後にふせったー使ってまで考察繰り広げてくれる役者そうそういないでしょう!?自衛隊ギャグも千穐楽でようやく最後まで見られて嬉しかったな。

【竹内珠 / 辻畑利紀】

自衛官

自衛隊2人の出番は少ないものの、屋上前後の2人のことが気になりすぎている。柏村さんから言われる「次はちゃんと撃てよ」と柏村さんの怪我のこととか、柏村さんが竹内先輩に銃を託す意味とか。https://youtu.be/uzF1Snk2aTw

竹内先輩が場を和ませるために放った「女の子から、今日は家に誰も居ないと誘われたので行ったら本当に誰も居なかった」というネタが好きすぎる。なんなんだよ。

【紅島弓矢 / 田中彪

マジで終わらんのであとで追記します(たぶん)。

 

最後に、3月の大阪デッドリーを見たあとの感想の一部を貼っておきます。ひどいフラグ。f:id:ms_tn:20190715084305j:image